ゲストスピーカとの鼎談

兵庫県弁護士事務所所属の新井大介弁護士をお招きし、5月25日文学部「総合B」において、学生が抱いている裁判・評議に関する質問に答えていただきました。事前に回収した質問項目に対して、時に冗談を交えながら楽しく、そして詳しく説明していただきました。

第1回目の授業にて、山形地方検察が公開している「裁判員制度クイズ」に回答してもらった結果、文学部総合B受講の学生109名の平均は66.4%でした。
(○×クイズ9問と、4択問題1問の合計10問で構成されていたことを考えると、あまり良い結果とは言えません)

裁判員制度や評議に関する知識がほとんどないところから授業を始めましたが、質問項目の中には鋭いものが多く含まれている、と新井弁護士からおほめの言葉をいただきました(笑)

学生の反応としては、

「弁護士さんを初めてみた」「弁護士さんも人間なんだなと思った(冷徹なイメージがあるようです…)」というものから、
「裁判期間の長さについては今後議論の余地がある」「裁判員の心的ケアを充実させていく必要があるのではないか」まで多岐にわたりましたが、おおむね好評でした。確かに、普段生活していて弁護士さんとやり取りするような機会はほとんどありませんものね。そういう意味でもよい経験だったのでは、と思います。

学生の質問一覧を公開します。興味のある方はぜひご覧ください。
黄色および黄緑色の背景のものは、授業中に回答して頂いた質問になっています。

新井弁護士に改めて感謝申し上げます。

「社会心理学研究」への論文採録決定

以下の論文が社会心理学研究28巻1号に掲載されることが決まりました。

村山綾・三浦麻子(in press)
集団内の関係葛藤と課題葛藤: 誤認知の問題と対処行動に関する検討
社会心理学研究28(1)

【要約】本研究では、集団内で認知される関係葛藤、課題葛藤に注目し、それらが双方に誤認知される可能性、及び葛藤状況による対処行動の選好の違いについて検討した。2種類の葛藤の程度を操作し、組み合わせた4種類のシナリオについて、大学生231名が(1)課題葛藤と関係葛藤を認知した程度、(2) 当該シナリオにおける対処行動の選好、を回答した。分析の結果、関係葛藤と課題葛藤の両方が、もう一方の葛藤として誤認知される可能性が示された。また関 係葛藤がより強く認知される状況では、課題葛藤がより強く認知される状況よりも対処行動の選好が回避的になることが示された。双方の葛藤がともに強く認知 される混在状況では、関係葛藤と同程度に回避的な対処行動が選好された。認知される葛藤の程度によって対処行動の選好が異なる点について、情報処理に関す る二重プロセス理論に基づいて議論した。

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集団内で認知される課題葛藤は、課題への認知的理解やメンバー同士の感情的受容といったポジティブな効果があるといわれてきました。一方関係葛藤は、集団メンバー間の不快感や敵対心といったネガティブな効果が報告されています。ただし、これらの葛藤は正の相関関係が示されることが多く、また誤認知の可能性も指摘されてきました。

本研究では、誤認知が双方向(課題葛藤→関係葛藤、関係葛藤→課題葛藤)で生じること、そして、課題葛藤と関係葛藤がいずれも強く認知される状況では、上述したような課題葛藤のポジティブな効果が関係葛藤の存在によって打ち消される可能性を対処行動の観点から明らかにしました。

論文の詳しい内容についてのお問い合わせは、トップページ上部に記載されているメールアドレスまでご連絡ください。